株式会社アダストリア様
オンプレミス/クラウドが混在する
約400台のサーバ環境の運用監視をJIG-SAWに全面移管、
運用状況全体の可視化を実現し、今後の検討課題も明確化
株式会社アダストリア
「niko and ...」や「GLOBAL WORK」など30以上のブランドを国内外に展開するカジュアルファッション専門店チェーンのアダストリアは、2025年に向けた成長戦略を策定した。自社の強みであるマルチブランドに磨きをかけ、顧客に新たな購買体験を提供し、海外市場の拡大、新たな事業領域の創出を実現して、持続的な成長を目指すというものだ。
こうした取り組みを支える情報システムの運用を全面的に委託するITパートナーとして同社が選択したのが、運用監視業務に高い専門性と豊富な実績を有するJIG-SAWだ。
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「niko and ...」や「GLOBAL WORK」など30以上のブランドを国内外に展開するカジュアルファッション専門店チェーンのアダストリアは、2025年に向けた成長戦略を策定した。自社の強みであるマルチブランドに磨きをかけ、顧客に新たな購買体験を提供し、海外市場の拡大、新たな事業領域の創出を実現して、持続的な成長を目指すというものだ。
こうした取り組みを支える情報システムの運用を全面的に委託するITパートナーとして同社が選択したのが、運用監視業務に高い専門性と豊富な実績を有するJIG-SAWだ。
成長戦略の実現に向けて、より高度な運用監視業務が必要に
これまでアダストリアでは、基幹システムを含む社内業務用システムを搭載した約400台のサーバを、オンプレミス/クラウド両方の環境で稼働させてきたが、運用監視業務には、数々の課題を抱えていた。その背景について、執行役員の櫻井裕也氏は次のように説明する。
「2025年に向けた成長戦略を実現するためには、さらなるデジタル化、DX化を推し進めていく必要があります。その際には色々な新しいシステムを作っていく必要がありますし、プラットフォーム自体も上に載せるシステムに合わせて柔軟に対応できる形に整備していかなければなりません。一方こうした取り組みの裏では、当然ITコストの削減や、運用監視業務そのものを高度化していくことも求められます。従来の運用レベルをよりブラッシュアップしていく必要があると感じていました」(櫻井氏)。
これまでアダストリアでは、取引のあるSIerに運用監視業務を委託していたが、新規システムの増加や複雑化に伴い、数々の課題が浮き彫りになってきたという。この点について、DX戦略部 シニアマネージャーの山本学氏は次のように説明する。
「私たちのシステムが増加、進化していくので、障害発生時の対応パターンも増え、対応手順マニュアルを更新していくこともなかなか追い付いていかなかったのです。こうした状況が慢性化すれば、進化し続けるシステムの効率的な運用はいつまで経っても実現できませんし、運用コストも高止まりしてしまいます。成長戦略の実現に向けては、これらの課題を解決する必要がありました」(山本氏)。
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サーバ数台規模の運用管理業務を委託し、JIG-SAWの実力を実感
運用コストの削減と運用監視業務の高度化を目標に掲げたアダストリアは、新たに運用監視業務を委託するITパートナーを模索し始めた。その際に、先のSIerとは別に付き合いのあったシステム開発会社から紹介してもらったのが、JIG-SAWだった。しかしこれまで取引の無かったJIG-SAWに、400台全てのサーバの運用をいきなり任せるわけにはいかない。そこでまず櫻井氏は、新たに構築したシステムが稼働する数台規模のサーバの運用を任せることにしたという。
「自分たちでも色んな会社を探している中で紹介してもらったのがJIG-SAWでした。ただしJIG-SAWの実力もまだ分からない中、すぐに全面的にお願いするというわけにもいきません。そこでまず海外向けビジネスの販売管理システムを搭載したサーバ数台の運用を任せることにしました。実際の運用監視業務を通して、我々のシステム運用がどんな形になるのか、またJIG-SAWがどんな知見やノウハウを持っているのかを知りたいと考えたのです」(櫻井氏)。
そしてアダストリアでは、2019年からの約1年間、JIG-SAWにサーバ数台の運用監視業務を依頼し、この間の検討結果を踏まえて、正式に400台全ての運用監視を委託することを決定した。具体的にJIG-SAWを評価したポイントとして、櫻井氏は2つの項目を挙げる。
「第一に運用監視業務の全体が可視化できたこと、第二に、可視化した現状から、次に解決すべき課題も分かるようになったことです」(櫻井氏)。
運用監視の可視化を実現、監視対象の整理も可能に
まず運用監視業務全体の可視化について山本氏は、月次の定例会でJIG-SAWから出してもらうレポートによって、自社のシステムで今、どんなアラートが数多く出ているのか、あるいはどんなシステムに負荷が掛かっているのかが見えるようになったという。
「例えば従来の運用監視業務では、何かしら気になるアラートが上がってきた時には、個別にその詳細を教えてもらい、ピンポイントで問題に対処するという形を採っていました。一方JIG-SAWの運用監視では、自社システム全体の稼働状況を俯瞰して見ることができるようになります。まさにより高度な運用監視に向けた第一歩だと言えます」(山本氏)。
さらにJIG-SAWから提出されるレポートを分析することで、運用上の課題を発見し、解決策を作成・適用して、改善効果を確認する、といったPDCAサイクルを回していくことも可能になる。この点について、現在の運用監視業務を統括するDX戦略部 マネージャーの河原林泰地氏は、次のように説明する。
「JIG-SAWに出してもらったレポートを見て、例えば通常時でも相当数のアラートが飛んでいることが初めて分かりました。しかしその内訳を細かく見ていくと、これは不要だと思われるアラートも数多く含まれていたのです。そうなると逆に、本来なら必要なのに今は出ていないアラートがあるのではないかということも考えられます。その際にJIG-SAWはアドバイスもしてくれますし、そもそも全体を俯瞰できるレポートが得られたことで、まさに今、アラートの最適化をどうするか、具体的な対応策の検討を進めようとしているところです。レポート自体も我々の要望に応じて様々な形に加工して出してくれるので、本当に助かっていますね」(河原林氏)。
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JIG-SAWへの移管で、27%もの運用コスト削減を達成
こうしてJIG-SAWの実力を実感したアダストリアは、2020年3月から6月までの4か月間をかけて、400台のサーバの運用監視を順次JIG-SAWへと移管した。具体的には、3~4月でJIG-SAWに監視手順を整備してもらい、5~6月で既存SIerの運用監視と並行稼働しながら、監視担当を順次JIG-SAWに切り替えていった形だ。
参考までにアダストリアが採用したJIG-SAWの運用監視サービスが「JIG-SAW OPS」で、システムの監視・運用代行から各種セキュリティサービスの提供、クラウドサービスの導入支援までをワンストップで提供する次世代型のフルマネージドサービスだ。JIG-SAW OPSでは、JIG-SAWが独自開発した自動監視システム「puzzle」による自動監視と、国内最大級の監視センターである札幌コントロールセンター(SCC)および北米トロントコントロールセンター(TCC)に常駐する60名以上の正社員エンジニアよる有人監視という二重の監視・保守体制を敷くことで、あらゆるデータ/サービス/サーバの監視を可能にしている。
次に運用監視業務を全面的にJIG-SAWへ移管した定性的な効果としては、先に紹介したような高度な運用監視を実現できたことだが、山本氏は定量的な効果も獲得することができたと強調する。それが運用コストの大幅な削減だ。
「JIG-SAWでの運用監視が始まって以降のランニングコストですが、実に27%もの削減効果を得ることができました。コスト削減も当初掲げていた目標ですが、JIG-SAWに協力を仰いだことで、こちらについても達成することができました」(山本氏)。
今後はJIG-SAWの知恵を借りながら、社内体制の整備も進めていきたい
アダストリアのサーバ環境は、今回の移行プロジェクト開始前の2020年1月時点でオンプレミスにあるものが75%、クラウド(アマゾン ウェブ サービス:AWS)にあるものが25%だが、今後は基本的にクラウドシフトを進めていく予定だ。
「とはいえクラウド化すると逆にコストが高くなるケースもありますし、またクラウドといってもAWSの一択ではなく、Google CloudやMicrosoft Azureも検討対象になります。端的に言えば、利用するアプリケーションに応じて最適なインフラ環境をその都度、選択していくということで、現在のハイブリッドクラウド環境は継続しますし、将来的にはマルチクラウド環境も当たり前になるでしょう。運用監視業務の難しさも増していくと思いますが、そこは改めてJIG-SAWの運用ノウハウに期待しているところです」(河原林氏)。
「JIG-SAWに運用監視業務を移行したことで、監視/運用手順をより体系立てて整備することができました。また複数の監視ツールから出される様々なアラートを集約して管理できるpuzzleと、有人監視を行うコントロールセンターによる二重体制で監視・保守してもらえるので、安心感も非常に増しています」(山本氏)。
「今回JIG-SAWのサービスを選択したことで、運用監視業務の品質向上と運用コストの適正化を両立することができたと考えています。一方で監視項目の設定やエスカレーション先の整理など、我々側で解決しなければならない運営上の課題もまだまだ残っています。今後は障害の未然防止やダウンタイムの最小化などを突き詰めていくために運用監視を最適化していきたいと考えています。こうした社内体制の整備についても、運用監視専門のベンダーであり、先進的なユーザ企業のベストプラクティスも数多く見てきているJIG-SAWの知恵を借りながら、確実に進めていきたいと思います」(河原林氏)。
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