OPS

【AWS re:Invent2023】Keynote Day 1 | Monday Night Live with Peter DeSantis (現地レポート)

2023.11.28

本記事のポイント

AWSが主催するクラウドコンピューティング最大のイベント「AWS re:Invent」が、2023年11月27日~12月1日にかけてアメリカのラスベガスにて開催されます。本ブログでは、AWS re:Inventに実際に参加したエンジニアから、イベントの様子やKeynote(基調講演)の現地レポートをいち早くお届けします。
第1回目の今回は、11/27(月)19:30~21:00(現地時間)に実施されたPeter DeSantis(ピーター・デサンティス )による基調講演の内容をお伝えします。

 

AWS re:Invent とは?

re:Inventとは、Amazon Web Services(以下、AWS)が主催するAWSに関するセッションや展示ブース、試験準備のためのブートキャンプやゲーム化された演習などを通じて、参加者が主体的に学習できるAWS最大のイベントです。

昨年も今年同様にラスベガスにて開催されており、60以上の新サービスや新機能が発表されました。昨年の参加人数は5.1万人以上になります。

基調講演の現地レポート(Day1、Peter DeSantis)

1回目の基調講演レポートとなる今回は、11/27(月)19:30~21:00(現地時間)に開催されたKeynote Day 1 | Monday Night Live with Peter DeSantisに関する講演をリポートします。

公式サイトによるセッション紹介を日本語訳すると、以下のような内容になります。

AWS ユーティリティ コンピューティングのシニア バイス プレジデントである Peter DeSantis と一緒に、AWS の最新のイノベーションと、AWS がクラウドのパフォーマンスの限界を押し上げ続ける方法について説明します。Peter は、AWS のチームが、パフォーマンス、持続可能性、またはコストに関する従来のトレードオフに妥協することなく、シリコン、ネットワーキング、ストレージ、およびコンピューティングにわたって新しいソリューションを設計するために深く掘り下げている方法を垣間見ることができます。

引用元:AWS re:Invent公式サイト

登壇者

登壇者はこちらの方です。

会社名 登壇者 役職
Amazon Web Services Peter DeSantis Senior Vice President of AWS Utility Computing
Riot Games Brent Rich Head of Global Infrastructure and Operations

会場の雰囲気

会場へと到着すると基調講演の余興として、現地のアーティストによるライブパフォーマンスが開催されていました。

会場内に響き渡る音楽に合わせて、観客も一体になって楽しんでいました。

また基調講演自体は、全て英語で行われますが、会場入り口近くに翻訳機の用意もありました。

そのため、日本語での同時通訳による講演が視聴可能です。

導入

今回の基調講演の内容は「サーバレス」を中心としたものでした。

サーバレスコンピューティングのメリットとして以下が挙げられました。

  • 使用量に応じた課金
  • 高可用性
  • 持続可能である

  • こうしたメリットからAWSは長年に渡って多くのサーバレスサービスを提供してきました。

    まずはこれまでにリリースしてきたサーバレスサービスを振り返っていきます。

    Amazon DynamoDBはNo SQLデータベースとして今日まで多くの会社で使われています。

    2009年にはAmazon Relational Database Service (以下RDS)がリリースされました。

    こちらはRDB(Relational Database)として提供されたサービスになります。

    ただしRDSはサーバレスサービスではありませんでした。

    OSのメンテナンス作業や冗長性の担保などをユーザが行う必要がありました。

    よりサーバレスなRDBを提供するための第一歩としてAmazon Aurora(以下Aurora)が公開されました。

    これによりRDSより高い冗長性を持ったRDBが提供されました。

    高い冗長性を持ったAuroraですが依然として大きな問題点がありました。

    サーバレスサービスは処理の増加に伴いコンピューティングリソースを増強する必要があります。

    RDSもAuroraもコンピューティングリソースの増強に伴い多少のダウンタイムが発生します。

    Amazon Aurora Limitless Database

    Auroraの問題を解決するのが今回新たに発表されたAmazon Aurora Limitless Database (以下Aurora Limitless Database) です。

    Aurora Limitless Databaseはコンピューティングリソースの増強などをシームレスに行うことができます。

    これによりRDBの完全なサーバレスサービスとして期待されます。

    詳細に関しては別途ブログを作成予定ですので少々お待ちください。

    Amazon ElastiCache Serverless

    Aurora Limitless DatabaseによりRDBの冗長化が行われました。

    ここで問題となるのがキャッシュです。

    RDBをサーバレスにしたとしてもそのキャッシュサーバがサーバレスでなければいけません。

    その問題を解決するのが次の新サービスです。

    Amazon ElastiCache Serverless(以下ElastiCache Serverless)はAmazon ElastiCacheのサーバレスサービスです。

    Riot GamesのBrent Richと共同で開発を行ったそうです。

    詳細に関してはAurora Limitless Databaseと併せて後日ブログを公開予定ですので少々お待ちください。

    Amazon Redshift Serverless

    Amazon Redshift Serverless(以下Redshift Serverless)もAmazon Redshiftのサーバレスサービスとなっております。

    データウェアハウスのサーバレスサービスとなっており、機械学習を活用することでユーザに適したスケーリングを行います。

    こちらも詳細に関しては別途ブログを公開予定ですので少々お待ちください。

    Logical Qubit

    最後に発表されたのがAWSが新たに開発した量子コンピュータのLogical Qubitです。

    こちらはまだ開発段階ということで我々が利用できるサービスではないと思われます。

    AWSの社内製造のチップにより量子誤り訂正を効率化したことが話されていました。

    まとめ

    今年のre:Invent 1日目の基調講演は例年とは変わって新規機能の紹介がされました。

    今回の発表によりますますAWSのサーバレスアーキテクチャが加速するかと思われます。

    この機会にAWSでサーバレスアーキテクチャを構築してみてはいかがでしょうか?

    本ブログでは明日以降も基調講演の内容をお届けしますのでご確認ください。