【AWS re:Invent2022】ハイブリッドクラウド・ストレージとエッジコンピューティング
2022.12.07
AWSが主催するクラウドコンピューティング最大のイベント「AWS re:Invent」が、2022年11月28日～12月2日にかけてアメリカのラスベガスにて開催されます。本ブログでは、AWS re:Inventに実際に参加したエンジニアから、イベントの様子やKeynote（基調講演）の現地レポートをいち早くお届けします。
今回は、1２/2(金)8:30～9:30に開催されたAWS Storage Gateway、AWS Snow Family、AWS Outpostsに関する講演をリポートします。
AWS re:Invent とは？
re:Inventとは、Amazon Web Services（以下、AWS）が主催するAWSに関するセッションや展示ブース、試験準備のためのブートキャンプやゲーム化された演習などを通じて、参加者が主体的に学習できるAWS最大のイベントです。
ハイブリッドクラウド・ストレージとエッジコンピューティング（STG211）
セッション紹介を日本語訳すると、以下のような内容になります。
“ 一部の組織は、AWS のインフラストラクチャとサービスを使用したいと考えていますが、クラウドに移行できないワークロードがあります。“
一部の企業は、コンピューティングとストレージを必要とするリモート操作を行っていますが、インターネット アクセスを持っていないか、オンプレミス システムへの低遅延アクセスを必要としているか、データの保存場所を指定するデータ レジデンシー要件を持っています。
このセッションでは、AWS の機能をシームレスに拡張して、世界中のほぼすべての場所で事実上あらゆるワークロードをサポートする AWS のサービスについて学びます。AWS Storage Gateway、AWS Snowball Edge、AWS Outposts など、利用可能なサービス オプションについて学びます。“
登壇者
登壇者はこちらの方です。
| 会社名 | 登壇者 | 役職 |
|---|---|---|
| Amazon Web Services | Nida Beig | Sr Product Manager |
| Amazon Web Services | Matthew Johannessen | Global Lead, AWS Disaster Response |
| Amazon Web Services | Bassem Bishay | Senior Technical Program Manager |
セッション会場の様子
venetian(Lido 3106)でのセッションとなっておりました。
アジェンダ
AWS cloud-to-edge continuum
顧客はオンプレミス、エッジ、クラウド全て同様に使用したいと考えます。
AWS Storage Gateway
ハイブリッドクラウドにはいくつかの課題がございます。
オンプレミスのストレージ容量が足りなくなった
拡張性、耐久性、安全性の高いクラウドストレージを使用する必要がある
既存のアプリをそのまま使いたい（ファイル、バックアップ、アーカイブ等）
でもクラウドの無限のスケールを活用したい
クラウド上のデータへ低遅延でオンプレミスからアクセスしたい
でもクラウドのコンピュートとアナリティクスのパワーを利用したい
コンプライアンス上、企業のセキュリティや管理ツールとの統合が必要である
管理・監視を一元化したい
AWS Storage Gateway は、事実上無制限のクラウドストレージへのオンプレミスアクセスを提供する一連のハイブリッドクラウドストレージサービスです。
Amazon S3 File Gateway
バックアップ、アーカイブ、データレイクのインジェストのためのAmazon $3へのSMBまたはNFSによるネイティブなファイルアクセス
Amazon FSx File Gateway（アマゾンFSxファイルゲートウェイ
オンプレミスのWindowsファイル共有を、Windowsファイルサーバーベースのグループファイル共有とホームディレクトリのための効率的で低レイテンシーのAmazon FSxに置き換える
Tape Gateway
物理的なテープインフラを置き換え、Amazon S3アーカイブ階層を活用して長期保存が実現可能
Volume Gateway
スナップショット、AWS Backupの統合、クラウドリカバリーを備えたブロックストレージボリューム
Storage Gatewayのメリット
オンプレミスのアプリケーションから事実上無制限のクラウドストレージへのアクセスを実現します。
標準的なプロトコル
既存のアプリケーションを変更する必要がない
ローカルキャッシュ
頻繁に使用するデータへの低レイテンシーアクセス
データ転送の最適化
ネットワークトラフィックの最小化
セキュリティを提供し、コンプライアンスをサポート
FIPS、HIPAA、PCI、SOC*、ISO**、および暗号化
費用対効果
従量制の価格設定
AWSとの統合
管理、監視、インクラウドのワークロード
参考情報：AWS Storage Gateway（AWS公式）
AWS Outposts
AWS Outpostsファミリー
AWSインフラとサービスをオンプレミスで運用します。
Outpostsラック
AWSのAPI、サービス、機能をほぼすべてのデータセンターまたはコロケーションスペースで利用が可能
Outpostsサーバー
スペースが限られた場所や容量要件の小さい場所でもOutpostsを実行可能
参考情報： AWS Outposts ファミリー（AWS公式）
AWS Snow Family
堅牢なエッジロケーションでデータを集約・処理し、AWSに転送するための物理デバイスです。
AWS Snowcone
従来のデータセンター以外での利用を目的に作られた、コンパクトでポータブルなデバイス
AWS Snowball
過酷な条件下で使用するために最適化されたコンピューティング・ストレージデバイスクラスタリング、スケーリング、コネクティビティに利用可能となっております。
AWS SnowballとTape Gatewayの組み合わせ
物理テープアーカイブをAWSオフラインに移行することが可能です。
AWS Snowball
tape gateway
参考情報：
AWS Snowcone（AWS公式）
AWS Snowball（AWS公式）
Guest speaker: AWS Snowball Edge and AWS Disaster Response
AWS Global Social Impactチームのプログラムのミッションは、AWSのテクノロジー、技術的専門知識、ボランティア活動へのアクセスを改善することによって、災害のライフサイクルを通じてコミュニティを支援することです。
あらゆる災害対策に役立っているようです。
感想
ハイブリッド環境の仕組みをユースケースを交えて説明いただき、大変勉強になりました。ハイブリッド環境を検討されている方は、本記事が少しでも参考になると幸いです。
