【Google Cloud Next Tokyo ’24】Gemini for Google Cloud コード アシスタントからデータ分析まで、AI があなたのワークフローを加速(講演レポート)
2024.08.26
2024年8月1日~2日の2日間、パシフィコ横浜ノースにてビジネスリーダー、イノベーター、エンジニアのためのクラウドカンファレンス「Google Cloud Next Tokyo ’24」が開催されました。本ブログでは、Google Cloud Next Tokyo ’24に実際に参加したエンジニアから、イベントの様子や講演の現地レポートをいち早くお届けします。
今回は、8/1(木) 17:00~17:30に開催されたセッション「Gemini for Google Cloud: コード アシスタントからデータ分析まで、AI があなたのワークフローを加速」をリポートします。
Google Cloud Next Tokyo ’24とは?
Google Cloud Next Tokyo ’24とは、ビジネス リーダー、イノベーター、エンジニアのためのクラウド カンファレンスです。基調講演やスペシャルセッションを含む160を超えるセッション、Google Cloudの最新製品やソリューションをエキスパートと交流しながら体験できるエリアなどが用意されています。
生成AIをはじめ、ビジネスに欠かせないテーマでのセッションなどさまざまなプログラムが2日間にわたって催されました。
セッション概要(Gemini for Google Cloud: コード アシスタントからデータ分析まで、AI があなたのワークフローを加速)
今回は、8/1(木) 17:00~17:30に開催されたセッション「Gemini for Google Cloud: コード アシスタントからデータ分析まで、AI があなたのワークフローを加速」をリポートします。
公式サイト上のセッション紹介は以下の通りです。
“Gemini は AI Code Assistant としてアプリケーション開発で活用できる事をご存知の方は多いかと存じます。その Gemini が 今年パワーアップし、アプリケーション開発のみならず、Google Cloud の Database や BigQuery、そして Looker 等 にも搭載され、ソフトウェア開発者のみならず、ビジネス アナリストやクラウド エンジニア等、様々なロールの方をアシストできるようになりました。
本セッションでは、Next ’24 で発表された Gemini for Google Cloud を既にご利用して頂いている方やこれからご利用を検討している方に、デモを交えてご紹介します。 “
登壇者
企業 | 名前(敬称略) | 役職・肩書 |
---|---|---|
Google Cloud | Ken Liao | Associate AI/ML Specialist |
セッションレポート
本セッションは、Googleの生成AIであるGeminiの2024年にアップデートされた内容をご紹介するセッションでした。
セッションレベルは初級者となっております。スライドの途中に実際にGeminiを利用している映像もあり、内容のイメージが手軽にできました。
セッションの目的
本セッションは、「Google Cloudを利用されている方、これからGoogle Cloudの利用をご検討している方が、より生産的に、より効率的になるAIアシスタントの使い方のご紹介する」という点を目的にしているようです。
内容は、目的の通りGeminiのGoogle Cloud上での使い方に重点を置いたものになっていました。
セッションのアジェンダ
アジェンダは上記の5つでした。
アジェンダの最初のGemini for Google Cloudに入る前に、Googleの生成AIプロダクトに関しての紹介がありました。
Googleの生成AIプロダクトは、主に「Gemini」、「Vertex AI」、「Gemini for Google Workspace」、「Gemini for Google Cloud」の4種類があります。
今回は、Gemini for Google Cloudについての話がメインになります。
Gemini for Google Cloudとは
Gemini for Google Cloudがどんなものかについても説明がありましたので、私なりにまとめてみました。Gemini for Google Cloudとは、タスクを簡単にすることができるAIアシスタントのセットです。
上記がGemini for Google Cloudのできることのようです。
今回は、AIアシスタントのセットの中からGemini for Code Assist、Gemini in BigQuery、そしてGemini in Lookerの3つをメインに紹介されていました!
新ソリューション1「Gemini Code Assist」
Gemini Code Assistを利用することによって、ソフトウェア開発を加速することが可能です。紹介されたGemini Code Assistの説明をまとめました。
また、Visual Studio Code(VS Code)などの統合開発環境(IDE)に統合されたAIアシスト機能が利用可能です。
そして、Gemini Code Assistが対応している言語は20種類以上になります。
Gemini1.5Proを使用した100万トークンのサポートにより、1つのファイルだけでなくリポジトリ全体を読み込み、コードスタイルを合わせて生成する事も可能なようです。
Gemini Code Assistの機能
また、GeminiはRAGのデータソースとして参照しているため、コードを学習することがなく、コードの流出等の心配もありませんので安心してご利用いただけます
新ソリューション2「Gemini in BigQuery」
生成AIとの統合により、すべてのデータ活用量のインサイトを加速させることができます。
データを利活用したいけどSQLが苦手という方でも、データの検索、前処理、分析、可視化を自然言語で行う事ができます。機能としてはGemini Code Assistのように自然言語でSQLを生成することが可能です。
この章では、BigQuery データキャンバスという機能についての説明がありました。データの探索を行い、クエリの生成をして、実行し、結果をもとに可視化を行う事によってグラフでの出力が可能です。
グラフの並び替えも、「〇〇の順に並び変えて」と入力するだけでグラフ要素の並び替えが実行されます。実際にデモの映像でもSQLを書かずにGUIでの操作だけでここまでのフローを行っていました。
SQLを自分で書くことなく迅速にデータを整理し、グラフを作成できるのは業務時間の大幅な削減にも繋がりそうです。積極的に取り入れていきたいですね。
新ソリューション3「Gemini in Looker」
Gemini in Lookerを利用すると、データの可視化やレポートの作成のための複雑な操作を自然言語で行えるようになります。
Advanced Visualization Assistantを利用してグラフの色の変更を自然言語で行っているデモ映像が紹介されました。
他にもGemini in LookerではLookML AssistantでLookMLの自動コード生成が可能です。また、Conversational Analyticsを利用すれば自然言語でチャートやグラフを作成できます。更にLookerモデルへのアクセスを簡単に拡張できる機能が近日公開予定だそうです!
Looker Studio Proの機能
他にもLooker Studio Proでは以下のような機能があると紹介されました。
・1~2個の文章から複数のグラフ、タイトル、テーマ等を含むレポートを1度に作成
・データに基づいたレイアウトが提案される
・自然言語でテーマの変更も可能
・自然言語で計算フィールドの作成ができます
・四則演算、テキスト処理、日付、条件分岐なども可能
これらの機能を利用すればプレゼンテーション資料等も素早くクオリティの高いものが作成できそうですね。
※Gemini in BigQueryは2024年8月15日現在、日本語プロンプトの仕様はサポートされておりません
まとめ
本セッションは、Gemini for Google Cloudの機能を、現在GoogleCloudを利用されている方やこれからGoogleCloudの利用をご検討している方に紹介するセッションでした。
Gemini in Code Assist、Gemini in BigQuery、Gemini in Lookerの3つをメインに紹介していました。
Google Cloudの中の数あるAIの中のたった3種類についてですが、こんなにも豊富に機能が盛り込まれているのは驚きでしたね。是非皆さんもGeminiをうまく利用し、業務効率を図ってみてください!
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