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AWS re:Invent2022 Keynote Day4

【AWS re:Invent2022】Keynote Day4(現地レポート)

2022.12.02

本記事のポイント

AWSが主催するクラウドコンピューティング最大のイベント「AWS re:Invent」が、2022年11月28日~12月2日にかけてアメリカのラスベガスにて開催されます。本ブログでは、AWS re:Inventに実際に参加したエンジニアから、イベントの様子やKeynote(基調講演)の現地レポートをいち早くお届けします。

今回は、12/1(木)8:30~10:30(現地時間)に実施されたWerner Vogels (ワーナー・ヴォーゲル )博士 による基調講演の内容をお伝えします。

 

AWS re:Invent とは?

re:Inventとは、Amazon Web Services(以下、AWS)が主催するAWSに関するセッションや展示ブース、試験準備のためのブートキャンプやゲーム化された演習などを通じて、参加者が主体的に学習できるAWS最大のイベントです。

昨年も今年同様でラスベガスとオンラインにて開催されており、85以上の新サービスや新機能が発表されました。昨年の参加人数はオンサイト参加者2万人以上、バーチャル参加者は60万人以上になります。

基調講演の現地レポート(Day4、Dr. Werner Vogels)

4回目の基調講演レポートとなる今回は、12/1(木)08:30~10:30に開催されたAWSの新機能、新サービスに関する講演をリポートします。公式サイトによるセッション紹介を日本語訳すると、以下のような内容になります。

“Amazon.com の副社長兼 CTO である Werner Vogels 博士が、お客様と AWS がどのように新しいアーキテクチャ・パターンを使ってスケーラブルで耐障害性の高いアプリケーションを構築しているのかを紹介します。また、クラウドがこの新しい時代のイノベーションの中心であることを説明します。”
引用元:AWS re:Invent公式サイト

登壇者

会社名 登壇者 役職
Amazon Web Services Werner Vogels 博士 副社長・CTO

Keynote Day4開始

AWS re:Inventも4日目に突入しましたが、朝一番に行われるKeynoteの熱気は収まるところを知らず、会場は盛り上がっていました。オープニングでは登壇者であるWerner Vogels 博士自身も登場したコメディ動画が投影されました。

初めにアーキテクチャの非同期性の重要性についての紹介がありました。非同期的なアーキテクチャはシステム間の結合を疎結合にすることができ、システム同士が互いに依存することなく、障害発生時にも周りに影響を及ぼすことをせず、さらに拡張性も高いといった利点が得られます。

そして疎結合にしたシステムの一つ一つはシンプルであればあるほどよいとも説明がされていました。

The Distributed Computing Manifesto

25年前のAmazonがeコマース・プラットフォームのアーキテクチャを一変させた分散コンピューティングという考え方について記されたマニフェストが公開されました。この考え方に基づいてAWSは新サービスを発表し続けています。

AWS Step Functions Distributed Map

Step Functionを大規模に並列処理することが可能なサーバレスアプリケーションのAWS Step Functions Distributed Mapが公開されました。

今までのStep Functionは最大40回の並列処理しかできなかったところ、今回の公開では最大1万回の並列処理を実行することが可能になります。

AWS Application Composer

AWS上の様々なサービスをGUI上で直感的にドラッグアンドドロップで配置していくことでサービス間を連携させることができるAWS Application Composerが公開されました。

これにより設計・構築が簡素化・高速化されることが期待されます。

Amazon EventBridge Pipes

イベント・プロデューサーとコンシューマー間のポイント・ツー・ポイント統合をよりシンプルで一貫性のあるコスト効率の高い方法で実現し、イベントバスやスケジューリングの枠を超えてEventBridgeのサービスを拡張可能となるAmazon EventBridge Pipesが公開されました。

本サービスによりAmazon SQS、Amazon Kinesis、Amazon DynamoDB、Amazon Managed Streaming Kafka、セルフマネージドKafka、Amazon MQなどのソースからのデータをアプリケーションに簡単に接続することができるようになります。

Amazon CodeCatalyst

ソフトウェア開発および配信の統合サービスとなるAmazon CodeCatalystが発表されました。

ソフトウェア開発チームが実施しなくてはならないアプリケーションの計画、開発、コラボレーション、構築、配信や情報共有などといった作業を迅速に行うことができるようになります。

Amazon Builders’ Libraryに2件の記事が追加

Amazonが培ってきた開発者のためのドキュメントライブラリであるAmazon Builders’ Libraryに2件の記事が追加されました。

  • My CI/CD pipeline is my release captain
  • Using dependency isolation to contain concurrency overload
  • まとめ

    本日のKeynoteは非同期に焦点を当てた内容となっていました。

    単純なサービスを大量に疎結合で連携させることで開発・運用がしやすいシステムを構築することができるようになるサービスが多く発表されました。

    またThe Distributed Computing Manifestoの公開やAmazon Builders’ Libraryへの記事の追加など、Amazonで培われてきた考え方やノウハウを共有してくれるので今後の参考にしていきたいと思います。

    皆さんにとって興味の引かれる発表はありましたでしょうか?少しでも参考になりましたら幸いです。