
ニフクラの監視サービスの比較と利用までの流れ
2023.05.18
NIFCLOUD(以降、ニフクラ)にて提供されている監視サービスについて、どのような運用が可能なのか、また、利点を比較し利用までの流れをご紹介します。
はじめに
ニフクラにて作成された仮想サーバーを対象に稼働状況を監視するサービスがあります。
それが「基本監視」と「有人監視」です。
それぞれにどのような個性があり、強みがあるのか…
この記事ではそれぞれの特徴や利点、利用までの流れをまとめてみました。
ニフクラ基本監視とは
ニフクラ基本監視とは、ニフクラ上で作成した仮想サーバーの他、ロードバランサーバー、マルチロードバランサー、ディスクパーティションを対象に自動的に監視を行うサービスです。
使用率や継続時間から稼働状況を確認し、事前に設定した条件に合致した場合にアラートメールを送信、早急なシステム復旧につなげる事ができます。
より詳細な情報は下記ページよりご覧いただけます。
https://pfs.nifcloud.com/service/watch.htm
ニフクラ有人監視とは
ニフクラ有人監視とは、ニフクラ上で作成した仮想サーバーを対象に監視を行うサービスです。
異常が発生した場合には、担当者よりメールまたは電話でお客様へ通知を行い、早急なシステム復旧につなげる事ができます。
URI応答監視やアラートメール監視が可能で、基本監視より監視間隔が短いため詳細なレベルで監視を行います。
より詳細な情報は下記ページよりご覧いただけます。
https://pfs.nifcloud.com/service/support_manned.htm
監視サービスの比較
ここまでで軽く基本監視と有人監視についてご説明させていただきましたが、具体的にどちらにどのような強みがあるのか、比較していきましょう。
基本監視 | 有人監視 | |
---|---|---|
監視対象 | サーバー ロードバランサー マルチロードバランサー ディスクパーティション |
サーバー URI応答監視 アラートメール監視 |
料金 | 無料 | 有料(8,800円/台/月) ※2023年3月時点 |
通知方法 | メール | メール・電話 |
利用方法 | コントロールパネル上より 監視ルールを作成 |
専用フォームより申請 |
監視間隔 | 10分間隔 | 3分間隔 |
監視データの観覧 | コントロールパネル画面上 | レポーティング画面上 |
導入に向けての必須事項 | 監視ルールの作成 | グローバルIPアドレスの設定 エージェントのインストール ファイアウォールの設定追加 |
基本監視は無料で利用できるため、手軽さに大きな強みを持っています。
ニフクラ上で作成したサーバーであれば、基本的に直ぐ監視を開始することができます。
サーバー以外にも、ロードバランサー、マルチロードバランサー、ディスクパーティションの監視も可能です。
その分、監視間隔が10分と長く、正確なデータと言うよりも大まかなデータが採取できるイメージです。
また、作成できる監視ルール数には限りがあります。
一方、有人監視では3分間隔で監視が行われるため、比較的正確なデータを採取することが可能です。
アラートが発生した場合、担当のエンジニアよりメール連絡が行われ、希望すれば電話連絡も実施するので、事態の早期把握及び復旧が望めます。
指定されたURIのHTTP/HTTPS応答を監視するURI応答監視や、アラートメールにて特定の件名・本文中キーワードが含まれている場合にご連絡するアラートメール監視があります。
その分、サーバー一台毎に月額料金が発生することになります。
また、申請から手続き完了までおおよそ一週間程度時間を要するため、即時利用する事はできません。
基本監視利用の流れ
基本監視を利用するにあたって必要なのは、上記でも度々記載しておりますが、監視ルールを作成すること、これだけになります。
手順も下記ニフクラサイトにて公開されておりますので、そちらを基本として補足を入れつつ説明していきます。
▼監視>ルールの作成
https://pfs.nifcloud.com/help/watch/rule_new.htm
[1]コントロールパネルの左メニューから「監視」を開き、「監視ルール作成」のボタンを押下

対象のボタンを押下すると、監視ルール作成が開始されます。
また、監視対象種別ごとにそれぞれ10件作成する事が可能なので、一つの環境に合計40件まで監視ルールが作成可能です。
[2]基本設定を入力

監視ルールの基本的な項目を入力していきます。
一つの監視ルールに一つの監視対象種別を選択します。(今回はサーバーを対象に作成します)
また、通知先メールアドレスは5つまででそれ以上増やすことはできません。
[3]監視内容の設定

監視項目を選択します。
画像のように一つの監視ルールに複数の項目を選択することが可能で、同じ監視項目でも閾値が違えば複数設定させることが可能です。
監視項目は5つまで設定可能でそれ以上追加させることはできません。
もう一つ別の監視ルールを作成する必要があります。
また、ping監視を利用される場合は、対象サーバーに対して、iptablesの利用設定およびアクセス許可設定が必要になります。
この設定は監視ルールを設定した後でも先でも問題ありません。
▼基本監視・パフォーマンスチャート・オートスケールのご利用設定
https://pfs.nifcloud.com/snmp/
[5]監視対象のサーバーを選択する

監視したいサーバーを選択します。
今現在選択しているリージョン内のゾーンから一つを選択し、そのゾーン内のサーバーを選択します。
この選択は監視対象種別をサーバー、パーティションのどちらかを選んだ場合に表示される画面です。
ロードバランサーでは対象のロードバランサーを、マルチロードバランサーでは対象のマルチロードバランサーを選択する画面が表示されますので、サーバー選択と同じ要領で選択します。
[6]監視ルール作成前の確認

これまで入力した項目に誤りがないか最後の確認です。
記入や選択のミスがなければ、右下の「作成する」を押下して作成開始です。
ニフクラ環境やお客様環境にも左右されますが、基本的には作成開始してから数分で作成が完了します。
監視ルール作成が完了するとコントロールパネル上から「監視状態」「監視設定」「監視対象」がすぐに確認可能です。
▼監視>ルールの一覧
https://pfs.nifcloud.com/help/watch/rule_list.htm
有人監視利用の流れ
有人監視のご利用には専用の申請フォームからお申し込みを実施する必要があります。
また、申込後も申請者側にてエージェントインストールやファイアウォールの設定追加が必要になります。
具体的な手順は申請実施後に申請者に公開されます。
【注意】
前述したように、有人監視はネットワークを通して実施する関係上、対象サーバーにはグローバルIPアドレスが設定されている必要がございます。
こちらは必須であり代案はないので、グローバルIPアドレスを設定できない事情がある場合は、基本監視の利用を検討してください。
[1]専用フォームから申請を実施
申請は下記ページの「ご利用の流れ」の緑のボタン「お申し込みはこちら」のボタンを押下してください。
▼機能・サービス>有人監視
https://pfs.nifcloud.com/service/support_manned.htm

表示された申請フォームにて貴社名、担当者氏名など必要事項を記載します。
申請種別に「お申し込み」「監視対象サーバー追加」「監視内容変更」「一時監視除外」「サービス解除(個別のサーバー/全サーバー)」と複数ありますが、「お申し込み」を選択して申請してください。
ご覧の通り、新規の申し込み以外で有人監視に関して何かしらの申請を行う場合は、このフォームを利用することになります。
[2]申請受付のメールが届くので、ヒアリングシートに情報を記載し送付
申込みを実施すると有人監視担当者より、申請を承った旨のメールが届きます。
申請から数分で届くと思います。
このメールは申請時に記載したメールアドレスに届きますので、できるだけすぐに確認できるメールアドレスを記載することをおすすめします。
届いたメールに専用のヒアリングシートの案内が記載されています。
このシートに対象サーバーや監視項目など、有人監視を行う際の監視設定を記載いただき、指定の宛先に送付する必要があります。
[3] 有人監視担当者よりエージェントインストールやファイアウォール設定の案内をいただく
ヒアリングシート送付後、有人監視に必要なエージェントインストールとファイアウォール設定の案内が届きます。
このエージェントが監視データを取得しインターネットを経由して有人監視システムへ送付されます。
そのため、ファイアウォールの通信許可が必要になるのです。
エージェントの取得やインストールの手順も合わせてご案内されます。
[4]疎通確認
上記の設定が完了すると監視データが送付され有人監視が実行できる環境になります。
ここから数日かけて、問題なく監視が行えるか疎通確認が行われます。
[5]有人監視開始
疎通確認に問題なければこれで有人監視開始です。
申請者は専用のサイトから監視データを確認することができ、そのサイトも申請後に案内されます。
申請からここまで1週間ほどを要します。
さいごに
今回はニフクラの監視サービスについてご紹介させていただきました。
すぐに始められる手軽さが売りの基本監視、正確な監視が可能な有人監視、ニフクラをご利用の方は本サービスの利用検討を、クラウドサービスの利用を検討中の方はニフクラの利用検討をされてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼機能・サービス
https://pfs.nifcloud.com/service/
▼ニフクラお申し込み
https://pfs.nifcloud.com/flow/

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