【AWS re:Invent2023】Keynote Day4 | Dr. Werner Vogels 前半(現地レポート)
2023.12.01
AWSが主催するクラウドコンピューティング最大のイベント「AWS re:Invent」が、2023年11月27日~12月1日にかけてアメリカのラスベガスにて開催されます。本ブログでは、AWS re:Inventに実際に参加したエンジニアから、イベントの様子やKeynote(基調講演)の現地レポートをいち早くお届けします。
第5回目の今回は、11/30(水)8:30~10:30(現地時間)に実施されたDr. Werner Vogelsによる基調講演の内容をお伝えします。
AWS re:Invent とは?
re:Inventとは、Amazon Web Services(以下、AWS)が主催するAWSに関するセッションや展示ブース、試験準備のためのブートキャンプやゲーム化された演習などを通じて、参加者が主体的に学習できるAWS最大のイベントです。
昨年も今年同様にラスベガスにて開催されており、60以上の新サービスや新機能が発表されました。昨年の参加人数は5.1万人以上になります。
基調講演の現地レポート(Day4、Dr. Werner Vogels)
5回目の基調講演レポートとなる今回は、11/30(月)08:30~10:30(現地時間)に開催されたKeynote Day 4 に関する講演をリポートします。
公式サイトによるセッション紹介を日本語訳すると、以下のような内容になります。
Amazon.comのバイスプレジデント兼最高責任者であるDr. Werner Vogelsが12回目のre:Inventに登場します。 基調講演では、弾力性がありコストを意識したアーキテクチャを設計するためのベストプラクティスを取り上げます。 また、システムを開発する際に人工知能を考慮しなければならない理由や、人工知能が私たちの世界にもたらす影響についても語ります。
登壇者
前半で紹介する登壇者はこちらの方です。
会社名 | 登壇者 | 役職 |
---|---|---|
Amazon.com | Dr. Werner Vogels | VP and CTO |
Nubank | Cat Swetel | Senior Director of Engineering |
まずはじめに
今回の基調講演の前半では「弾力性とコストのバランスを考えたアーキテクチャ」について繰り返し言及されていました。
コストは企業にとって、顧客がより持続可能であるために、そして社会全体として私たちが持続可能なシステムであることを確認する上で重要な役割を果たしています。またテクノロジー社会として、コストをかなり適切に見積もる必要があります。
「弾力性とコストのバランスを両立したアーキテクチャ」を実現した企業例を交えながら紹介していました。
システム設計について
発表された新機能(前半)
AWS Management Console myApplications
AWSでアプリケーションの使用を開始し、より少ない労力で運用し、より迅速に大規模に移行する際に役立つ機能です。
AWS 上のアプリケーションのコスト、健全性、セキュリティ、パフォーマンスをより簡単に管理、監視ができます。
Amazon CloudWatch Application Signals
分散システムは多数の相互依存するサービスで構成されているため、パフォーマンス監視する際にある程度の複雑さが増します。
リクエスト量や可用性、レイテンシーなどアプリケーションのパフォーマンスに関する重要なメトリクスが表示可能な事前準備されている標準化されたダッシュボードを取得します。さらに、アプリケーションにSLOを定義して、ビジネスにとって最も重要な特定の操作を監視できます。
講演で情報公開されていた企業例
■PBSアメリカ合衆国で会員数349のテレビ放送局を有する、非営利・公共放送ネットワークになります。
こちらの企業ではストリーミングにかかるコストを80%削減できたとのことです。
ファイル転送サービスを提供している会社
サーバーにかかる費用を78%削減できたとのことです。
ブラジルのサンパウロに本社がある銀行
決済や送金にかかるレイテンシを大幅に削減できたとのことです。
まとめ
Keynote 4日目の前半をレポートしました。弾力性とコストバランスをもつインフラストラクチャの実現のためのサービスについて書かせていただきました。後半のレポートにはAmazon Q の関連サービスも登場いたしますので、是非ご覧ください。