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【オンプレミスからAWSへ】AWS移行の4つの手順

オンプレミスからAWS移行。注意点などをご紹介

2021.12.27

2021.12.27

本記事のポイント

クラウドサービスがまだ存在しなかった時代、「オンプレミス」という言葉も存在しませんでした。昨今、クラウドの普及が広がるにつれて、オンプレミスで稼働しているさまざまなシステムを Amazon Web Services(AWS)をはじめとするクラウドサービスへ移行されるケースも多いと思います。

本記事では、オンプレミス環境からAWS移行へ移行する際、注意すべき4つのポイントをご紹介します。



はじめに

さまざまなシステムのクラウド化が進む昨今、オンプレミスからAWSへの移行サービスを提供する企業も多く存在します。

そんな中、さまざまな理由から自社での移行を検討される企業様もいらっしゃるのではないでしょうか?本記事では、オンプレミスからAWS移行で注意すべき、4つのポイントをご紹介します。

周辺機器が、AWSへ移行可能か確認する

オンプレミスからAWSへ移行する際、既存のハードウェアやソフトウェアなど、同等のものは利用できない可能性があります。そのため、まずは以下のような周辺機器の洗い出しが必要です。

ネットワーク機器

製品そのものを移行することはできませんが、AWSの標準サービスなどで同等機能を実現可能な場合が多いです。サードパーティの製品なども調査して、実現可能かを調査する必要があります。

OSやミドルウェア

AWSでは、OSやミドルウェアの種類やバージョンに制限があります。現行のオンプレミス環境で利用しているものがそのまま使えるか、確認する必要があります。

ソフトウェアライセンス

OSやミドルウェアのバージョンが変更となる場合、利用しているソフトウェアのライセンスやバージョンもそのままで問題ないか、確認・検討する必要があります。

データベース

OSSのデータベースであれば基本的に問題なく、AWSでは個別のサービスとしてデータベース機能も提供しています。オンプレミスでOracleなどを商用利用している場合は、AWSサーバーにライセンスを移管できるかの確認が必要です。

クラスタソフトウェア

クラスタソフトウェアは、AWS の仕様やサービスに合わせて、別途検討が必要な場合が多いです。特に共有ストレージ型のクラスタ構成は、そのまま移行することは困難です。

移行できない要素については代替手段を検討するなどして、「本当にオンプレミスからAWSへ移行しても大丈夫か?」を考える必要があります。


AWS移行による影響範囲を考える

AWSへの移行が概ね可能であると判断した場合、次に考えるべき内容はその影響範囲です。

コストや可用性のメリットを目的にクラウド化をすることはもちろんですが、サーバー上のアプリケーションなどに悪影響がないか、慎重に検討する必要があります。

移行後のコスト、運用上の影響

コストや運用のメリットがあることはもちろんですが、どの程度になるか試算が必要です。AWSにはPaaSやサーバーレスの仕組みが多数用意されていますので、そういったものを活用すると更にたくさんのメリットを享受できます。

既存アプリケーションへの影響

正常稼働を目指すことはもちろんですが、既存の構成やアーキテクトを維持したまま移行すると、クラウドのメリットを享受できない可能性があります。どのようにバランスをとっていくかが検討のポイントです。

他システムへの影響

外部とのシステム間連携がある場合、その影響も検討が必要です。移行のタイミングや同期処理などの移行計画にも関係してきます。

非機能要件も確認する

サーバーの可用性や障害対策など、さまざまな非機能要件を洗い出して確認することも重要です。下記に、いくつかの事例を記載しますのでご参考ください。

可用性

  • サーバーごとの重要度や稼働率の決定
  • バックアップ・リストアに関する計画や要件
  • 想定される災害や対策と目標の復旧時間
  • 必要なセキュリティ対策と要件
  • OSやソフトウェアのパッチ管理
  • 運用アカウントの管理方法 など
  • 運用

  • ジョブ管理
  • ログ管理
  • リソース監視
  • 死活監視
  • アプリケーションの更新方法
  • 運用実施のための組織やチームづくり など
  • キャパシティ

  • 性能の目標値
  • データベースのデータ量
  • スケールアップやスケールダウンの可能性
  • 性能テストの方法 など
  • コストのシミュレーションを行う

    最後に、1~3で検討した内容や構成をもとに、AWS移行に関するコストのシミュレーションを行います。費用は「スポットでかかる費用」と「AWSの費用」の合計で計算します。

    スポットの費用

    要件定義、設計、データ移行、ドキュメント制作、アプリケーション改修など、移行に関して一時的にかかる費用を洗い出します。

    AWSの費用

    AWS料金計算ツール で確認が可能です。サーバーごとのスペックなどを決定しておく必要がありますが、後から変更も容易なためおおよその値で計算して良いと思います。

    まとめ

    以上が、AWSへの移行方法になります。ぜひお試しください!

    なお、AWSの経験が豊富でない場合、自社だけで実施するのは困難なケースもあるかもしれません。特に、AWSのどのサービスを利用することで移行がスムーズに実施できるか、アーキテクチャの構成は何が最適か、といった点は知識と経験が必要で、躓きやすい箇所です。

    なんとか移行はできたとしても、「コストが思ったより下がらなかった…」「可用性や障害対策に問題があった…」と弊社にご相談いただくケースもありますので、移行業者の見積をとり、自社移行にかかる手間と比較してみるのも一つの手です。

    当社も AWSの構築や運用支援サービス を提供しておりますので、お困りの点がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!コストや機能要件などをもとに、お見積りを作成させていただきます。

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